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2/8 【破顔神楽の虫談義】片桐仁×小松貴「昆虫愛!」 『昆虫学者はやめられない―裏山の奇人、徘徊の記』(小松貴著)刊行記念トークイベントに寄せて

小松貴さんは昼間の虫探しの泥をスニーカーに付けたまま登壇されました。

わたしにはそれが彼らしさの象徴で、この会場を埋めたお客さんへの名刺代わりだと思えました。

ショッキングピンクの絵柄を据えた黒いTシャツと濃紺のパンツは虫探しで鍛えられた体躯を更に引き締めて見せ、イベントが終わればその足で再び野山に赴ける風情を醸していました。

 


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片桐仁さんのファッションは重心の高い、風を含んだ様に軽く緩やかなシルエットでした。

ノーカラーでさくら色のMA1風ジャケットの中にしのばせた鯛フォンTシャツ。

青白 等幅縦ストライプのズボン、お供のニシキキンカメムシをジャケットの右ポケットに棲まわせて。

ニューバランスらしきスニーカーの中に、くしゃっとたるませたマゼンタ地の柄物の靴下が顔を覗かせ、胸元にピンバッジ2点、遊び心が留められていました。

濃紺のリボン、ブリムをロールアップした深めクラウンのハットはテラピンチかボーターか。

先のナナフシを探す宮古の旅で夏を先取りして潮風に焼かれた肌に映え、お二人の背景には空と深まる緑が透けて見えるようでした。

 


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小松貴さんは昆虫探しアドベンチャー烈伝を次々とご披露なさいました。止め処なく掘り起こされる稀有な体験談は締め括りの片桐仁さんの言葉を借りれば「お酒でも飲みながら」耳を傾けるのが最高の楽しみ方ではないでしょうか。

否そうもいかない、これはトークイベントです。片桐仁さんが押したり引いたりしないと成立しません。

 


片桐仁さんは早々に会場の小松信者比の高さを敏感に察知なさったようでした。

ご自身も虫がお好きで小松貴さんのご著書を読み込まれていらっしゃるでしょうに、虫オタク二名様とはならず少し引いた所に立ち位置を据え、小松貴さんの魅力を前面に押し出します。