9/14【時々ブレーキ】銀座 蔦屋書店 トークイベント運慶展に寄せて

二十を廿と書かれた納入品の文字に反応し西木政統さんのお話に
「あ、そう書くほうの廿ね」。

達筆な草書の羅列、わたしには廿しか読めません。一文字ずつ読み方を追っていたら解説を聞き逃します。

そうでなくても西木政統さんはノッてくると口語に文語に古語漢語、どんどん混ぜてお話しされます。

片桐仁さんは前行く先導者のシャツの裾を後ろから掴んで追い付かせるようにコメントを放り込みます。西木政統さんはそれをスルーし前進一方ですが、
お客さんはどちらかのお声を聴き取る事が出来れば取り残されないで済みます。

イベントはオール仏像の話をしているというのに、栃木・光得寺 重要文化財
大日如来坐像に納められていた五輪塔の色彩について「青とか赤とか白は意味があるんですか？トリコロール！みたいな」片桐節炸裂。

“カスイキンですね”と表情一つ変えず研究員西木政統さん、タッチアンド
ゴー。

会場が爆笑に包まれます。トリコロールって。仏蘭西ですか、仏像だけに。

カスイキンでわかれよ、という西木政統さんと、「暗いよ〜狭いよ〜怖いよ〜」でわかれよ？という片桐仁さんの対比でまた可笑しい。

「暗いよ〜狭いよ〜怖いよ〜」への反応は会場の1割ほどの濃い笑いでした。片桐仁さんガンバレー西木政統さんに負けるなー！オレたち此処で分かってるから！そんな笑い声にも聞こえました。

愛ある片桐仁さんと愛すべきオタク研究員さんという組み合わせは安心して笑える揺るぎないコンビネーション。

西木政統さん、火水金じゃ…わからない人にはゴミ出しの曜日だって思われちゃいますよ。(これはクレームではありません)。